全国の山の谷間に生える。根は太く肥大する。茎は中空で高さ1m内外に達し上部は分枝する。葉は2〜3回羽状で軟かく、下面脈上に剛毛が散生する。花期は5〜6月。花は白色で、花序の周辺部の花は外方の花弁が大きくなっている。小総苞片は数個あり長さ2〜5㎜で反曲する。

　山地の渓谷沿いで砂や小石の混じった場所に生える。タネツケバナに似ているが、がっしりした感じがする。茎は高さ20〜40㎝で毛は少ない。葉は羽状複生で、先端の頂小葉が大きめであることからタネツケバナと区別できる。花期は3〜6月。花は径0.4〜0.6㎝で、花序はあまり長く伸びない。長角果は線形で長さ1.5〜2.5㎝。

　茎は下部は立つが中部以上は斜上し、無毛で長さ30〜70㎝。葉は卵形または長楕円形、鈍端、基部は短柄があり、長さ6〜11㎝、両面無毛。花柄は斜上し、基部は短く茎と合生し、花の重さで弓状にゆるく曲がる。よく似たホウチャクソウの花序は

➀茎頂に付き、➁1〜3、4花からなり、➂花序柄はふつうないことから区別できる。

　アクシバに似て、若枝・葉の両面の脈上・花柄に腺毛があるのでケアクシバとして区別される。葉は互生し長さ2～6㎝、卵～広披針形。葉の先端は尖り、基部は円形または浅い心形。先端が腺になった細かい鋸歯がある。花期は7～8月。葉腋から細い花柄を垂下げ、淡紅色の花が１個付く。花冠は深く４裂、裂片はそり返る。

　花期の盛期も過ぎる頃で花数も少なくなっている。もっとも一般的で長い間親しむことが出来る。

　花期は4～5月。吊り下がった薄紅紫色の花が下向きに咲く。花径は5～7㎝。4枚の花弁が、中に蜜をためる長さ1.5～2㎝の距（管状の細長い突出部）を四方に突出して、ちょうど船の錨のような形をしている。

　常緑広葉樹の低木。樹高は60～120㎝になり、幹は基部から直立して分枝する。花期は3～5月。雌雄異株。枝先に円錐花序を付け、長さ2～5 ㎝の散房状になり、白色で香りのある花を多数付ける。花は径1 ㎝、花弁は4個あり長楕円形。雄花には雄しべが4個あって花弁と同長で直立し、雌花には4個の小さな退化雄しべと中央に1個の雌しべがある。写真➀は雄花。花は散っても4個の雄しべが目立つ。➁は雌花。はっきりと雌しべが確認出来る。

この岩の下から微かに風が吹いてきて気持ちは爽やか。

　本州関東地方以西、四国に分布し、山野のやや湿った所に生育する。花期は3～4月。従って写真は花後のもの。草丈は10～20㎝の多年草。根出葉は多数付き、狭長楕円～倒披針形で、長さ10～18㎝。質がやや薄く、縁が細かい波状になる。花はロゼット状の根出葉の中心からでた花茎の先に付き、花冠は白色で、花被片は６個。本種はまれに見られるショウジョウバカマの白花品種ではない。

　北海道西部〜山口県までの日本海側のあまり高くない山地の半日陰の落葉樹林下などを好む。草丈は5〜15㎝。葉は先がつまんだようにとがった心形で長さ5〜8㎝。両面とも緑色でやや厚くほとんど無毛。花期には基部がよく展開していないことが多い。花のあとの葉は大型になる。花は径2〜2.5㎝で淡紫色。雌しべの柱頭はくちばし状に長くなる。托葉が葉柄から離生するのが、この仲間の特徴のひとつ。花期は4〜5月。

　やや明るく湿気のある林内や林縁に自生する。花期は4～5月。花は鮮やかな青紫色。花までの茎は直立するが、花が終わると地を這うような茎が横に伸びる。「半つる性」ツルの長さは最長50㎝。花は長さ4～5㎝の唇形で、葉の脇から生じた花茎に2～4輪がまとまって階段状に咲く。上唇部分は二つに、下唇部分は三つに裂けるが、下唇の中央はさらに二つに裂け、白地に濃い紫の斑点模様と長い白毛があって美しい。葉は径3～5㎝の三角状で茎から対になって生じる。上部の葉には柄がほとんどなく、茎を抱くが、下部の葉には長い柄がある。全体に白い軟毛を生じて柔らかく、心地よい芳香がある。

　やや湿った所に生える。草丈は20〜50㎝。全体がやわらかく傷つけるとやや悪臭がある。葉は2〜3回羽状に細かく裂ける。花期は4～6月。花は茎の上部にびっしりと総状に付き、紅紫色で長さ1.2〜1.8㎝。まれに白花もある。花弁は4個で、外側の2個と内側の2個は形が異なる。外側の花弁のうち上の花弁は後ろが袋状になって突き出る。内側の花弁2個は先端が合着している。さく果は柄の先に下向きに曲がって付く。長さ1.5㎝の狭長楕円形。熟すと２つに裂け、果皮が巻き上がり、黒い種子をはじき飛ばす。

　花期は4～5月。花茎は側生し、高さ30～50㎝。先に総状花序を付け、多数の花がやや間隔をあけて付く。花柄は長さ1～4㎜。萼筒は浅い倒円錐形で、萼裂片の外側とともに紅紫色の短腺毛が生える。萼裂片は5個あり、卵状三角形で、長さ1.5㎜になり先は鋭頭、花時に直立する。花弁は5個で花時に半曲し、紅紫色を帯び、長さ2㎜になり、ふつう3～5裂、まれに6～7裂し、花弁外面に腺点がある。雄しべは5個あり、花弁と対生し、花糸は葯より短い。裂開直前の葯は淡黄色になる。子房は下位で花盤があり、花柱は2個あって紅紫色をおび、柱頭は浅く2～4裂する。

　本州中国地方、四国に分布し、山地の林下に生育する。草丈は40～80㎝の多年草。葉は１個で、9～15個の小葉からなる。小葉は狭楕円形で、先は鋭尖頭、全縁または細鋸歯がある。花期は5月。花序はやや前屈して付き、仏炎苞は緑白色で細かい紫色の斑紋があり、長さ11～20㎝。舷部は汚緑色で紫色の斑紋がなく、狭卵形～狭楕円形で垂れ下がる。付属体は棒状で、先端はやや膨れる。

　写真➀～➃は案内（説明）板の足元、木の割れ目や苔、腐葉土に、➄⑥は背後の岩間に根付いていたもの。タチツボスミレ類であるが、この色合いを白花と言っていいのかどうかは分からない。ごく淡い淡紫色とも言える。距に淡紫色を残しているので、シロバナタチツボスミレではない。自信度【★★★☆☆】にしておこう。

　全国の主に太平洋側の平野部や低い山地に分布し、各地の丘陵や山裾の雑木林などの林縁や樹陰に自生する。名は、花の形が和船の錨に似ていることによる。

　こちらの道に折れたとたんにイカリソウの群生に出会う。何かご褒美をいただいたような気分で撮影。ここでホームページの今回の表紙絵とタイトルが決まった。

　ナガバモミジイチゴと絡んでいるのは、枝が赤味を帯びていることからチャボガヤだと思われるが、後は推測するしかない。

　本州〜九州に分布。山野の林内に生える。高さ20〜35㎝。茎はまれに分枝する。葉は長さ4〜7㎝、幅2〜3㎝の楕円〜長楕円形で先は尖る。花期は4〜6月。茎の先に白色の花が1〜2個斜め下向きに付く。花被片は長さ1.2〜1.6㎝の披針形で、6個が広鐘形に開く。雄しべは6個あり、葯は花糸の半長。子房は花柱の半長。液果は黒く熟す。

　三段峡にはクロモジとケクロモジが記録されていて、またまた困ってしまった。葉が大きく感じて葉裏の葉脈が隆起している点で言えばケクロモジかと思うが、葉脈上に毛が確認されないことから同定までは出来ない。

　花期は3～5月。葉が伸びる前に淡黄色の総状花序に付ける。長さ3～10㎝になる花茎は前年枝の葉腋から出て垂れ下がり、一面に花がつくので、まだ花の少ない時期だけによく目立つ。花には長さ0.5㎜の短い花柄があり、花は長さ7～9㎜の鐘形になる。萼片は4個で内側の2個は大きく花弁状、花弁は4個で花時にも開出せず直立する。雄花は淡黄色、雌花はやや緑色を帯びる。雌花、雄花とも雄しべは8個、雌しべは1個あるが、雌花の雄しべは小さく退化している。