果嚢は9末 ～10月頃に完熟し、径10～13㎜の球形で長い柄があり、白い粉を吹いたような濃紫青色となる。果嚢は甘く、食用になる。

　低地や低山の林縁に生える。高さは5～8m。よく横枝を出して塊状の樹形になる。茎は灰褐色。多数の粒状の皮目が出る。葉は対生。葉身は長さ4～8㎝の卵～楕円形で、鋸歯はなく、厚手で革質、表面には艶がある。葉柄は長さ5～12㎜、紫色を帯びることが多い。

　花期は5～6月。新しい枝先に花序を出して、白い小花を円錐状に多数咲かせてる。花は筒状で、径5～6㎜、花冠は白く、中程まで四裂し、それぞれが反り返る。雄しべはこの花冠の裂け目の内の対面する二つのところから出て、花冠の裂片くらいの長さがまっすぐに突き出る。

トベラ　Ⅱ

　写真によれば、これは『葉が枝先に集まって付き、長楕円で、革質で、厚く、主脈は白っぽく、全体に艶があり、緑色』であることから、トベラとするに疑いはありません。

テリハノイバラ（照葉野茨）

バラ科　バラ属   

参考　☜

撮影　2024.11.03

　熱帯アメリカ原産で帰化植物。道端、荒れ地、畑地等に生える。茎は蔓性で、長さは1m以上になる。茎には下向きの粗い毛が生える。葉は互生し、深く3～5裂する型と、分裂しない心形のマルバアメリカアサガオ（変種）と呼ばれる型とがある。葉身は広卵形で長さ3～8㎝、幅3～7㎝。花期は8～9月。11月頃まで咲き残っている。

　葉腋から花序を出し、1～3個の花を付ける。花柄は長さ0.5～2㎝で葉柄よりも短い。花冠は長さ3～4.5㎝、径3㎝ほどの漏斗形で、花色は多くは淡青紫で、白、桃、紅紫、青紫色等さまざまである。萼は長さ2㎝の鐘型で深く5裂する。果実（蒴果）は短い柄があって上を向いて肥大した萼に包まれ、長さ1㎝の偏球形で3室あり、6個の種子が入る。

アメリカアサガオ（亜米利加朝顔）

ヒルガオ科　サツマイモ属

参考　☜

　日本には戦後の輸入穀物に混じった種子がもとで、各地に野生化したと考えられている。

撮影　2024.11.03

　咲き残っているものもあるが、花に、盛期（５、6月）のような勢いはない。

　本州紀伊半島以南に分布。海岸や人里近くの道端、林縁に生える。茎は旺盛に伸びて10数mに達する。

　近年、園芸品種として盛んに栽培されで各地で逸出している。栄養繁殖系で種子はできない。