天田川沿いを歩く
5月
モリイバラに出会う道
2020.05.30 2021.05.14
表紙絵 〝モリイバラ〟
今回ちょうど1ヶ月ぶりに天田川沿いを歩いてみることにしました。
2020.05.30
山道の路傍や谷筋で、湿った明るい場所に生育する。茎は分枝し、時に群生する。花は春から初夏にかけて咲き、この仲間としては大きな美しい花を咲かせてめだつ。花柄は4cmほどで長く、先端に1つの花を咲かせる。花弁は5枚であるが、深く裂けて10枚に見える。雌しべの柱頭は3つにわかれ、雄しべは10本。
花期は4~5月。花の初め頃は5~20㎝ ほどの高さに直立するが、花後の茎は伸張するに従ってつる状になり、地面を長く横に這い、節の所々から根を下ろして、長さ1m 以上になる。名の由来どおり。4月より花色が淡くなった感じがする。
湿った畦道等の日当たりの良い場所に生える多年草。匍匐茎で広がっていく。花期は4~5月。花は紫(まれに白)で、中央の黄褐色の部分に毛が生えている。花の上唇は深裂するが、裂け目の角度が浅くわかりにくいことがある。4本の雄しべと1本の雌しべを持ち、柱頭は2つに分れ触れると閉じる。
草丈は20㎝。茎は地を這って分枝しながらのびる。葉は根生し、0.9~3㎝の卵円形で薄く、葉柄が長い。花期は4~5月。花茎は細く、8~15㎝ぐらい立ち上がって、 舌状花だけの径2~2.5㎝の黄色い頭花を数個付ける。 総苞は円柱形。別名【イワニガナ】。よく似たオオジシバリがある。
全国の道ばたや田畑周辺に生える。しかし、最近、外来種のオランダミミナグサにおされ、市街地では見ることが難しくなっている。茎は下部から分枝し、高さ15〜30㎝。葉は卵形から長楕円形、鈍頭、長さ1〜4㎝、両面に毛がある。花期は5月で短い。花は大きな集散花序に付く。花柄は5〜14㎜、花後下に曲がる。萼片は5、長楕円形で、長さ4〜5㎜、毛と腺毛がある。花弁は5、白色、長楕円形で、先は2裂し、長さ4〜5㎜。雄しべは10、花柱5。
先に掲載した植物と混生していたもの。安易に「ヤブタビラコかな」と思って撮影してしまった。花の大きさや形はなんとなく似ているが、葉の形は全く違う。またヤブタビラコと同属のコオニタビラコとも違う。
この辺りは夏を迎える前に草刈りをされる所て、これまた安易に「ヒメジョオンの刈り取られて復活した短いものかな」などと考えて撮影したもの。白い舌状花と黄色い筒状花からなる頭花は似ていなくもないが、花径の伸び方や頭花の付き方、葉の形等似ても似つかない感じだ。どなたか教えて!!。
『1967年に帰化が報じられた。』というから、確認されてまだ60年ほどなのに全国各所に広がっている。観賞用にも栽培されたようだが、これがいったん畑の中に入ると大変なことになってしまう。根の上部に小型のイモ状の塊茎を多数付けて大きな株になるが、雑草として引き抜いても塊茎は残り、また耕せば耕すほど拡散して、数年後には手に負えなくなってしまう。自身も困っている一人であるが、ハナカタバミ、ムラサキカタバミとともに花が可愛いので「邪魔にならなければいいか」とついついあまやかしてしまう。花期は4~9月と長い。「困った奴だ。」と言いながら楽しんでいるのだから、これも困ったことである。
西欧から牧草として移入。現在、日本各地に帰化して自生する。葉は柔らかいが、踏みつけや刈り取りに強く、すみやかに再生してくる。匍匐茎および種子で殖える。葉は長い柄を持ち立ち上がる。その先端に卵形または心臓形の3小葉(時に4枚)が付く。小葉の上面には斑紋がある。4小葉のものは「四つ葉のクローバー」として珍重され、喜ばれる。昼間は小葉を開き、夜間は閉じる。花は白色まれに淡紅色。花期は春から夏にかけて。10~80個の花が集まって咲き、花茎の先端で球状になる。
全国、日当たりのよい山野に生える。花は径1.5~2㎝。花弁は5枚で広倒卵形、長さ10〜12㎜、色は黄色で、。その花弁に独特の光沢がある。花後には約5㎜ほどの小球状の果実(集合果)を付ける。名は根生葉を馬の蹄に見立てたもの。別名【キンポウゲ】金鳳花は、ウマノアシガタの八重咲のものいう。
〝オオデマリ〟栽培種で、ヤブデマリの改良種。民家近くに植えられていたもの。
この写真は、2011.05.26の『野山の植物を楽しむ』の時のもの。
クルミ科 クルミ属
花期は5~6月頃。風媒花で雌雄同株である。雌花は新枝の先に10個ほど穂になって咲き、雌しべは真っ赤で二股である。雄花は前年の枝に多数が付き、房の形で垂れ下がる。種子は食用にされる。
葉はふつう3輪生、まれに4~5輪生する。また小型の株では対生することがある。ふつう岩場等に点々と生育するが、ここでは橋上の腐葉土に多数が群生している。花期は8~9月。茎先に球形で大型の複散房状の花序を付け、淡黄緑色の花が密に付く。
ベンケイソウ科 ムラサキベンケイソウ属
05.14-2021
やや湿ったところに生える。高さは0.5〜2m。花期は5~6月。茎頂か、分枝した枝先に径20㎝ほどになる大型の複散形花序を付ける。花は白色の5弁花で、小花序の周辺の花弁は中央のものと異なり、周辺の外側の1花弁だけが大きくなり、花弁の先が2裂する。同定のむずかしい〝セリ科〟において、この〝ハナウド〟だけは間違えることはない。ただし、本州近畿地方以北の高山に大型の〝オオハナウド〟があり、また〝ツルギハナウド〟などの地域による変異が認められたものもある。
枝先の1個の花芽に1~3個の花を付ける。花柄は長さ3~4㎜になり、花冠の筒はやや太く、色は朱色、まれに紅紫色があり、径3~4㎝の漏斗形で5中裂する。花冠の上側内面に濃色の斑点があり、内面に短毛が散生する。雄しべは5本。花柱は長さ3~4㎝になり無毛。花期は4~6月。
常緑の蔓性木本で,他の木や岩などに気根でへばり付く。枝を水平からやや上向きに張り出す。若い枝や葉の裏面脈上に短立毛を密生することで,ツルマサキと区別する。花期は6~7月。葉腋から花茎を立ち上がり気味に伸ばし,集散花序を付ける。花は7~15個あり,直径約5㎜。花弁,萼片、雄しべは4個。
茎は直立し高さ25〜50㎝。開出毛が密生しよく分枝する。根出葉は長柄があり、茎葉は短柄がある。花期は5~7月。花弁5、黄色、長さ4〜5㎜。集合果は球形、花床は楕円形で白毛がある。そう果は広倒卵形、長さ3.5㎜、周りは扁平となって縁取られている。花柱は0.8〜1.2㎜、基部は広がり、三角形で先は少し曲がって鈎となっている。
茎の下部は地に這って斜上し、長さ20~40㎝。葉は茎の上部のものをのぞいて掌状5小葉からなり、下面は脈上に少し毛がある。小葉は長さ1.5~4㎝、幅6~20㎜。 花期は5~6月。花は集散花序をつくって開き、径1㎝。萼片は卵形で長さ3㎜、副萼片は細い。
参考 2011.05.31 ↓ヤブヘビイチゴ 葉は楕円形
バラ科 キジムシロ属
05.14-2021
よく似たヘビイチゴと区別するには、よく葉や花、果実の形や色合等を参考にする。それらに加えて、ヤブヘビイチゴは萼より副萼片が大きいことも参考にされることがある。
花は、径2㎝。果実は、径2~2.5㎝。果床は濃紅色で光沢がある。そう果にはしわがなく、光沢がある。
マタタビ科 マタタビ属
野生動物の餌として重要な位置にあり、ニホンザルやツキノワグマ等が好んで食べる。
カバノキ科 クマシデ属
水分の多い肥沃な谷筋等に多い。花色が青(緑)色で葉と同化して、認識しにくい。
キク科 サワギク属
花期は、5~8月。沢沿いなど湿気の多い所に生える。果期には冠毛が襤褸(ぼろ)のように見えるので、別名は【ボロギク】という。
キオン属 → サワギク属
全国の日当たりのよい道ばたや草地、林縁などに生える。高さ30〜80㎝。全体に縮れた毛が多く、白っぽく見える。茎や葉を切ると黄色の乳液が出る。葉は1〜2回羽状に裂ける。花期は4~7月。花は鮮黄色で径約2㎝。多数の雄しべの間に雌しべがある。2個の萼片は開花と同時に落ちる。全草に21種のアルカロイドの成分を含み、有毒。
アカネ科 アカネ属
蔓は、長さ1~3m、盛んに分岐する。茎は四角く細かい逆刺があり、他の草木に絡まって長く伸びる。本種は絡む前に垂れ下がっている。継続観察。
ミカン科 サンショウ属
名は、冬でもわずかに葉を残すことによる。花序に淡黄緑色の小さな花をつける。雌雄異株だが、日本では雌株しか存在せず、 雌株だけの単為生殖で実を付ける。果期は8~10月。11月には果実は赤く熟し、2つに分かれる。 種子は黒色で径約5㎜。
土手や荒れ地などの草原に生育する。草丈はて1m程になり、美しい花を咲かせる。
古い時代の帰化植物である。草食獣に対する強度な防御であり、日本の在来草本にはあまりみられない。5~8月。茎を伸ばして頭花を付ける。頭花の総苞片の先端も棘になっている。茎葉は少ないが、翼が葉の代わりになっていると考えられている。葉と茎の翼に棘があって、かなりな重装備
草丈70~100㎝の2年草。帰化植物。頭花は枝先数個集まって付き、紅紫色で径2~2.5㎝。総苞は鐘形または半球形で、長さ2㎝、総苞片は7~8列、外片と中片は反り返る。
茎の下部の葉は倒披針形で有翼のある柄、茎の中部の葉は、披針形で基部は茎を抱く。。
草丈25~200㎝。茎は直立して枝分かれし、全体に剛毛がある。葉は互生し、微鋸歯がある。花期は5~10月と長い。頭花はゆるい散房花序に付き、径2〜2.5㎝、総苞は筒鐘状で長さ10〜11㎜、内片は線状披針形で背に1〜2㎜の剛毛があり、外片は短い。小花は長い花柄があり黄色で、30〜34個ある。痩果の冠毛は羽毛状。名はこの茎や葉にある剛毛が剃刀のように鋭いことによる。
イネ科 カモガヤ属
明治初期に導入。その後、野生化するとともに、工事の法面などの緑化に利用され、広くに生育。
アヤメ科 アヤメ属
川の洲に自生していたもの。繁殖力が強くて、各地の水辺に野生化された。明治時代に移入の外来種。
山間部の渓流や、水気の多い岩場などに群生する。林内の比較的に日陰を好む。草丈は30~50㎝。茎は多肉質で柔らかく、葉はゆがんだ長楕円形で茎に互生する。雌雄異株で、4~6月にかけて緑白色の小さな花を付ける。雄株は4弁花、雌株は3弁花を球状に咲かせる。名はウワバミが出そうな場所に生えるという意味。
↓ 撮影、2011.05.31 同所 古いホルダから見つけたもの。
全国に分布。山地の岩崖や林縁に自生する。名のとおり、幹や枝から気根を出して高木や岩崖に付着し、絡みながら這い登り、高さ10~15m位になる。山地の道路法面を上から這い下がる場合もある。花期は6~7月。小さいクリーム色の両性花が集まる花序のまわりを、白色の装飾花が縁どるように付く。装飾花は花弁状の萼片で1枚しかないのが特徴。よく似たツルアジサイは、装飾花の萼片が4枚で葉の鋸歯が細かい等の違いがある。
005-天田5月-1 イワガラミ .mp4イワタバコ華 イワタバコ属
何回か撮影。現時点で、当地で花が咲いているのを見たことがない。
葉は対生、長さ2~7㎝の長楕円形か倒卵形。先は鋭くとがり、基部はくさび形、細かく鋭い鋸歯があり、両面とも無毛。葉柄は長さ1~3㎜。花は淡緑色で数個つける。花序の柄は長さ1~3㎝。花径は6~8mm。花弁は4個。雄しべは4個、雌しべは1個。花柄は3~6mm。果実はさく果で1〜2個の分果に分かれる。楕円形。
ニシキギ科 ニシキギ属
花期は5~6月 果期は10~11月。枝に翼があるものはニシキギ。
雄花序↑径1㎝ ↑雌花序 径5㎜ 花柄も少し短い。
雌雄同株。若枝の基(下)部の葉腋に雄花序、上部の葉腋に雌花序を付ける。雄花序は長さ約1㎝の柄があり、径1㎝の球形。雌花序は柄が短く、径5㎜の球形で、赤紫色の花柱が目立つ。花柱は長さ5㎜、基部に2分岐した柱頭の名残りの突起がある。果実は集合果。径1~1.5㎝の球形で、7~8月に橙赤色に熟す。花期は4~5月 果期は7~8月。
クワ科 クワ属
いつだったか、この木の実を食べた記憶があるので、その時の写真はないかと調べたが見つからなかった。誰も手を加えない代わりに伸び放題に伸びている。
花期は4~5月。これはもう花というより結実している。前回に見落としていることになる。
スミレ科 スミレ属
05.14-2021
他のスミレは花を終えているが、本種は花期が長い。フモトスミレに似ていて困っている
ミズキ科 ミズキ属
05.14-2021
花期は6~7月。淡黄色で小さく、多数が球状に集合し、その外側に大形で白色の総苞片が4枚あり、花弁のように見える。
本州の福島~山口県、九州に分布。岡山県西部~広島県東部に多い。山野に生える。枝は蔓状の落葉低木。茎には疎らに刺がある。葉は互生し3~5小葉で奇数羽状複葉、小葉は長さ5~7㎝の菱形状卵~菱形状長楕円形。先は急鋭先頭で、縁には欠刻状の鋸歯がある。裏面には初め白い綿毛が密生する。花期は5~6月。花は枝先や枝の上部に腋生して数個~十数個上向きに付き、花弁は長さ5~6㎜の紅紫色。萼には綿毛が密生する。果実は集合果の球形で径1㎝、赤く熟す。花や果実はナワシロイチゴに似る。
落葉小低木。山野にふつうで、高さ20〜60㎝。 径4㎝の白い5弁花が咲く。花弁は卵円形で、長さは15~20㎜。花の中央に雌しべが多数あり、その周囲にやはり多数の雄しべがある。花柄や萼の外側には軟毛と腺毛が混生する。果実は集合果。径1㎝の球形で5〜6月に赤く熟す。花期は4〜5月。名は、キイチゴ属だが草本に見えることによる。
草丈は30~50㎝。葉は対生し、形は卵状三角形~広卵形で上部の葉は卵形で先がとがる。花期は4~6月。唇形で上唇は兜型、下唇は突き出して先端は2つに分かれる。花は、白または淡紅色で、数個が輪生状態になって茎の上部の葉腋に数段に付ける。花のつき方が、笠をかぶった踊り子達が並んだ姿に似る。
岩場に生え、煙草の葉に似る。前年(2020)8月12日に訪れた時に、当地では花期の終わり頃だったことを思い出した。それでも何とか花も撮影できたが、今年は7月末と8月初に二回訪れてみようと思っている。イワタバコの花は特徴があって、見ていて楽しい。
こちらはオウギカズラに間違いないと思う。2011.06.26に当地で初めて出会った時には、うれしくてかなり興奮していた。花期は6月末。楽しみ。
で、こちらの葉は何でしょう。こんな出会いになると気にはなるが調べようがなくて、いつか忘れてしまう。葉覚えのために掲載しておこう。
アジサイ科 バイカウツギ属
枝先に集散花序をだし、白い花を5~9個付ける。花弁は4、長さ1~1.5㎝の広卵形で、先はまるく、平開する。雄しべは20個前後。花柱は長さ8㎜で、先は4裂する。
05.14-2021
オニグルミが観察できる橋上の腐葉土の中に群生していたが、ふつうは(写真のように)岩場の法面などに点々と生えていて、個体数は多くはない。
ハナイカダ科 ハナイカダ属
雌雄異株。花は淡緑色で、花弁は3~4枚。花期は4~5月。葉の中央に、雌花は1ないし2個、雄花は2ないし数個咲く。
秋に成る果実は黒い液果で、種子を2~4個含む。この液果は、甘味があり食べられる。
近隣に成木3本確認。うち1本は写真下右↓のようにどの葉にも果実が付いていなかった。雄株の雄花の跡といってよいのだろうか。
茎はウツギと同様に中空となる。葉は三出複葉で対生。花期は5~6月。枝先に円錐花序をなして咲く。完全に開かないが、花弁・萼(各5枚)とも白く、よく目立つ。果実は偏平で先の尖った軍配のような形をした蒴果。
ミツバウツギ科 ミツバウツギ属
05.14-2021
葉の先端は尾状に伸びて尖る。花期は5~6月。今年枝の先端または葉腋から花序軸を伸ばし、円錐状または散房状の花序を作り、径4~5㎜の黄白色の5弁花を多数咲かせる。
山地の谷筋など、湿った林内に多い。枝を水平にのばし、樹高6mほどに。葉は対生。楕円形〜広楕円形。先は短くとがる。花期は5~6月。枝先に径5〜10㎝の散房花序を出す。花序の中心部には小さな両性花が多数つき、そのまわりを径2〜4㎝の白い装飾花がとり囲む。装飾花は深く5裂して平開する。裂片は1個だけがとくに小さい。
ガマズミ科 ガマズミ属
スイカズラ科 → ガマズミ科
05.14-2021
山地の日当たりのよい林縁に生える。樹高は5〜7m。葉は長枝では互生、短枝では輪生状につく。葉身は長さ4〜7㎝の広倒卵形〜狭倒卵形。縁には細かくて鋭い鋸歯がある。花期は4〜6月。短枝の先の複散房花序に径約1㎝の白色の花を10〜20個付ける。花弁はほぼ円形。雄しべは20個。花柱は3個。基部は合着している。果実はナシ状。長さ8〜10㎜の倒卵形または楕円形で、10〜11月に赤く熟す。
山地の明るい湿った林床に生える。成長すると高さは、50~60㎝になる。花期は4~6月。2枚の葉と仏炎苞を形成し、その中に花序がある。葉は7~15個の小葉に分かれており、花の苞は緑色のものから褐紫色を帯びるものまであり、地方変異や個体変異が大きい。果実は秋に橙色に熟し、トウモロコシの形となる。
サトイモ科 テンナンショウ属
名は、茎に褐紫色の模様があり、これがマムシの皮膚に似ているとか、花の形も蛇が鎌首をもたげているようだからとか、マムシが居そうな場所に生えているから等といろいろに考えられている。
ゼンマイ科 ゼンマイ属
新芽はうずまき状で、表面は綿毛で覆われる(山菜になる)が、成長すると全く毛はなくなる。黄緑色の部分が栄養葉、薄褐色の細い部分が胞子葉の破片。
葉がきれいだったので一枚だけ撮ってみた。「シダの図鑑」をめくって〝キノボリシダ〟に間違いないと思うほど似ていたが、『・・種子島、屋久島に生育し、熱帯に分布する。』とあって、同定を断念。
本州中国地方、四国、九州に分布。石灰岩地の岩場に生育する。近隣では帝釈峡で出会うことを楽しみにしていた。草丈は40~60㎝。葉は長さ7~15㎝の広卵形。表面は光沢がない。花期は6~7月。花は茎頂にまとまって付き、長さ4~5㎝の鐘形で淡紫色である。筒部の広い部分は肩張り、内側の脈は濃紫色。苞は常にボート形で、下部の苞が上部の苞を抱えるように頭状になり、開花直前になると膜質になって開出する。
昨年当地・当地点にカンザシギボウシがあると知って驚いた。蕾(花)の状態を見なければ、葉だけ見て「オオバギボウシかな」くらいにしか考えないと思う。今年も開花時期を楽しみにしている。この辺りはイノシシが出没するらしく、道路法面の下や川沿いの草地(腐葉土)がグジャグジャにされていることがある。心配で仕方がない。
花期は5~6月。花茎は直立し、高さは30~50㎝になる。花は、淡紫褐色で総状花序に10~20個を下向きに付ける。萼片と側弁花は線状披針形で長さ3~3.5㎝、幅4~5㎜、唇弁は長さ3㎝で紅紫色になる。
ラン科 サイハイラン属
名は、花序の様子を戦場で指揮官が兵を指揮する采配に見立てたことによる。
やや高い山地に自生する。花期は5~6、7月。花は、枝先にふつう1個付ける。花柱には毛が密生する。葉は奇数羽状複葉で互生し、小葉は2~3対で、楕円形または広卵形で鋭い鋸歯があり質はやや薄い。光沢は少ない。
バラ科 バラ属
↑〝モリイバラ〟に初めて出会って以来、この季節この道を何回か歩いている。久々偶然の再会で感激。
↓ 撮影 2011.05.26(野山の植物を楽しむ)
マメ科 ジャケツイバラ属
これは、2011.05.26、『野山の植物を楽しむ』に参加した時のもの。今回はそれを確認出来なかった。 他に近隣では山野峡に続く道路から見下ろす谷筋や東城町に向かう道路沿いから見る山中で見たことがある。個体数は少ないのだろうと思う。