東赤石山
2020. 08. 13 2011. 10. 16
お花畑をさがしに 〝アサマリンドウ〟
表紙絵 〝シモツケソウ〟
アジサイ科 アジサイ属
名は、樹液を和紙を漉く際の糊に利用したことによる。花期は7~9月。枝の先に小さな両性花が円錐状に多数つき、その中に花弁4枚の装飾花が混ざる。すべてが純白。清楚にして豪華。
イラクサ科 ヤブマオ属
花期は 8~9月。カラムシのなかで、葉の下面に綿毛がないもの。(裏面まで緑色)カラムシは、古くは植物繊維をとるために栽培もされていたものが、野に残ったもの。
フウロソウ科 フウロソウ属
東日本には白い花、西日本には紅紫色の花が多いが、混生することも多い。花期は 7~10月と長い。
ユリ科 ウバユリ属
総状花序に数花を付ける。花は緑白色で長さ12〜17cm、横向きに咲く。果実は楕円形、長さ4〜5cm、果柄は斜上する。
花期は6~ 8月。茎頂の葉の集まり部分から長柄を出し、その先端に散状花序をつけ、球状に淡黄緑色の小さい花を多数つける。花は目立たないが、果実は赤くよく目に付く。
葉は、先のとがった卵形で地面近くに互生する。濃緑色の地に白い網目状の斑が入り、鶉の羽の模様に似ていることが名前の由来となっている。模様には個体差があり、美しいものは「錦蘭」と呼ばれ珍重される。花期は 8~9月。茎の花序に7~12個の、鳥が翼を広げたような形をした淡紅色の小さな花が、一方向に偏って咲く。
当地では目に付いただけでも数ヵ所に数十株もあった。貴重種とまではいかないにしても、広島県内ではまれにしか出会うことがないので、「ある所にはあるんだ」と驚いてしまった。と同時に安心もした。あと数日もすれば花が全開していただろうにと少し残念に思う。あのユニークな花をこれだけの数見られたら最高だったろうと思う。驚いたり安心したり残念がったりと、身勝手に心は踊っている。
山地の水辺や湿地に生える。茎は叢生し、高さは15〜40㎝。葉は対生し、倒卵形または長楕円形で長さ2〜3.5㎝。茎頂に径 1㎝程の黄色花を集散状に開く。花期は 7~8月。
シソ科 テンニンソウ属
本州中国地方、四国、九州に分布。山地の林下に生育する。草丈は40~100㎝。茎は草質で下部は木質化する。葉は大きくて長さ15~25㎝の円状楕円形で、若いうちは星状毛がある。花期は9~10月。花は円柱状で直立し、長さ10~20㎝、花冠は淡紅紫色で長さ8~10㎜。別名 【ツクシミカエリソウ】、【トサノミカエリソウ】。稀に花の白いものがあり、【シロバナオオマルバノテンニンソウ】という。当初福井県以西に分布し、同じような環境に生育する、同属で酷似のミカエリソウとの区別点が分からなかったが、Internet等で調べて本種にたどり着いた。
林内が続く。花の種類も数も少なく、なんだか元気が出ない。こんな環境がどうも苦手。
健脚の同行者は先に行ってしまい姿も見えない。人に遅れまいとすると、もろに身体にこたえる。こうなったらもうマイペースでいくしかない。登山道に寄り添うように続く沢やその淵、小さな滝等を楽しみながらゆっくり歩くしかない。
018-東赤石山-1 沢 淵 滝.mp4 何でしたかね。どこかで会ったことがあるが・・・。この葉の中央にある白い線が特徴。
ヒカゲノカズラ科 ヒカゲノカズラ属
カズラという名が付き、蔓状だが他の植物の上に這い上ることはなく地表を這う。広義のシダ植物で、夏頃には胞子のう穂をつける。初めて見た時は、杉の枝が落ちていると思った記憶がある。
キク科 コウモリソウ属
高知県手箱山で発見。モミジガサに似るが、こちらの方が葉や草丈が小さく花数も少ない。また葉質は薄く、裏面の脈が隆起し全体に毛がある。(モミジガサは表面が光沢が有り、葉脈の色も異なって見える。)
シソ科 トウバナ属
花期は 6~7月だが、高所で咲き残っていたのだろう。山地の木陰に生える。花序は短く多くは茎の先に1個だけ付く。花冠は白色で長さ8〜9mm。
ハエドクソウ科 ミゾホオズキ属
花期は 6~8月。上部の葉腋から花柄を出して、黄色の花(花冠)を一つ付ける。花柄は細長く、長さは1.1~2㎝。
四国(徳島・愛媛県)に分布。蛇紋岩地に生育する。草丈は20~60㎝でツリガネニンジンの仲間としては低い。葉は互生し、線形で長さ3~8㎝、幅1~3㎜。花期は8~10月。花序は総状花序になり、花冠は長さ1㎝。ふくらみのある釣鐘形だが筒状のものも見られる。花色は白っぽい淡青紫~青紫色まで変化に富んでいる。花柱は突き出る。東赤石山特産と書かれているものも多いが、四国・天狗高原で出会ったものもオトメシャジンと言われている。
キキョウ科 ツリガネニンジン属
ツリガネニンジン属には、〝ツリガネニンジン〟や〝サイヨウシャジン〟等々があり、どれもよく似ていて、同定に悩むことがある。調べていて、これが〝オトメシャジン〟とわかたのは幸運である。 名は、白色の花弁の縁が糸状に切れ込んでいる様子を髭に見立てたことによる。
本州奈良県と四国に分布。山地の乾いた礫地や岩場に生育する。赤石山は多い。(なのに、写真は1株で2枚だけ)茎は叢生する。草丈は10~20㎝。ウスユキソウの変種で全体に小型。葉は長さ17㎜のヘラ型で小さい。花期は7~8月。頭花もやや小さい。別名【コバノウスユキソウ】。
花は径4~5㎜で、茎頂に集散花序に多数付く。花弁は3~5個、淡紅~紅色。まれに白色。雄しべは多数で花弁よりも長く薄紅色。花糸は糸状。花期は6~8月。
北海道、本州、四国に分布。亜高山~高山帯に生育する。草丈は30~100㎝。低地に生えるカラマツソウより小さい。葉は長さ1~3㎝。3~4回3出複葉で小葉は楕円形。花期は7~8月。円錐状の花序に、淡黄白色の花をまばらに付ける。果柄はアキカラマツより長く、長さ1~5㎝。別名【オオカラマツ】。小唐松なのに大唐松と相反する名で面白い。アキカラマツに似るので、自信度は【★★★☆☆】位かな。
キキョウ科 ホタルブクロ属
人里にも生える野生植物であるが、美しいので山野草として栽培もされる。花色は赤紫と白があり、関東では赤紫が、関西では白が多い。
レンプクソウ科 ガマズミ属
名は、葉の形が亀の甲羅に似ることによる。花期は4~6月。白色の小さな両性花のまわりに大きな5枚の花弁を持つ装飾花が縁どる。夏に赤い実を付け、秋には黒色に熟す。
花期は、6~8月。草丈は、高さ60~80㎝。山地の林内、林縁、湿った草原等に生える。名は、葉が枯れて葉の付け根に残る葉鞘の繊維がシュロの毛に似ていることによる。
シュロソウ科 シュロソウ属
ユリ科 → シュロソウ科
❀ ❀ ❀ 下山時、杉の植林下の沢沿い ❀ ❀ ❀
これは古いメモリーから見つけ出した画像をもとに編集したものです。
キンポウゲ科 サラシナショウマ属
花期は8~10月。山地に生え、草丈は40~150㎝で茎は直立する。総状花序に長さ5~10㎝の花柄を出して、多数の白い小花が咲く。花穂の長さは20~30 ㎝あり、ひとつひとつの花が細かいため白いブラシのように見える。
花期は8~11月頃と長い。茎の先端の花序は散房状で、頭花は径2.5㎝程、周辺の舌状花は細長くて紫を帯びた白から薄紫、中央の管状花は黄色。
樹高は50~100㎝。若い枝には鈍い稜があり、緑色で無毛。葉は紙質。葉身は楕円~卵状楕円形。端は尖る。葉の表面は濃緑色、裏面はやや粉白色を帯びる。細鋸歯がある。花期は7~8月。葉腋から長い花柄を伸ばし、1個の花を下向きに付ける。花柄は長さ10~15㎜。花冠は淡紅紫色。蕾状態で長さ1㎝の披針形になり、開花時に花冠裂片が基部近くまで深く4裂し、先が外側にくるくると巻き込む。雄しべは8本。果実は径5㎜の球状の液果で、赤色に熟す。
キク科 シオン属
葉は互生し、長楕円状被針形で先が尖り、基部はやや茎を抱き、 まばらな鋸歯があり、両面に白い短毛が密生する。花は枝先に散房状に付く。 頭花は径2㎝程で、舌状花は白くて重なり合わず、筒状花は黄色い。 総苞は鐘形。同属のシロヨメナ(白嫁菜)と酷似する。
名は、三重県の朝熊山(あさまやま)で発見されたことによる。山地の林内に生える多年草。草丈は10~25㎝。花期は9~11月と長い。茎の頂部に花を1~4個上向きに付ける。リンドウよりやや小さい。花冠は漏斗状鐘形で青紫色。長さ4~5㎝、筒部の内面に縦の縞模様があり、先が5裂する。葉は対生し、無柄。葉身は卵形~長楕円形、長さ3~8㎝、やや光沢があり、縁はほぼ全縁~波状縁、先が尖る。