下帝釈峡の植物
~神龍湖を歩く~
8月 クサギが咲く頃
表紙絵 〝クサギ(臭木)〟
花期は7~10月。葉の間から多数の花茎が立ち上がり穂状花序を形成し淡紫色の小さな花を密に付けるが、あまり平開しているものを見ることはない。
マメ科ヌスビトハギ属の仲間だろうが、今となっては同定しにくい。
キク科 コウヤボウキ属
花期は8~10月だが、当株は花が終わった状態だったので残念。
名は、〝シキンカラマツ(紫金唐松)〟に似て花の色が白(銀)であることによる。花期は7~10月。調べていると、『もう一つ、熟した果実がきれいな紫色をしていて、花が白いからという理由があっても良いのではなかろうか。』と主張されている意見が載っていた。感服。自身は完全に見落としている。
葉は対生し、長さ3.5~10㎝、幅2~5㎝の卵形~長楕円形で洋紙質、細かい鋸歯がある。花期は5~6月。果期は9~11月。写真は果実。この後裂開し赤い仮種皮に包まれた種をぶら下げる。
果実は、径7~12㎜の広楕円形、卵形で、緑色から熟すと黄褐色になる。名は、果実を染料の原料である五倍子(ふし)の代用として使ったことによる。
ヨシノアザミ、イズモアザミ、ビッチュウアザミはすべてヨシノアザミとして分類されてきたようで、現在細分されているとか。自身、今でもよくわからない。
花期は8~9月。茎の先に円錐花序にやや紫色を帯びた白色の頭花を付ける。総苞は8~9㎜の筒状で淡緑白色。頭花は5個の小花で両性の筒状花。小花の花冠は5裂し花柱の先は2裂し反り返る。
ナデシコ科 センノウ属
花期は7~10月。野草では珍しく朱赤色の花を、分枝した茎の先にまばらに数個付ける。